[レポート] ENT213 How to migrate, modernize, and grow using the AWS MAP #reinvent #reinvent2022
こんにちは。
ご機嫌いかがでしょうか。
"No human labor is no human error" が大好きな吉井 亮です。
セッション名 : How to migrate, modernize, and grow using the AWS MAP
概要概要(機械翻訳) : AWSは、AWS Migration Acceleration Program (MAP)を通じて、何十万もの企業のデジタル業務の移行とモダナイゼーションを支援してきました。本セッションでは、AWSのMAPグローバル責任者であるFaraz Shafiqが、MAPの成功要因、特にAWSへの移行時だけでなく、その先の新技術導入、デジタル運用の近代化、そして将来への展望を支援するために設計された方法について説明します。ユナイテッド航空のクラウドアーキテクチャとDevOpsのディレクターであるKrishna Srinivasanは、Farazと一緒に、MAPが世界最大の航空会社の1つである彼らの顧客により良いサービスを提供し続けることを支援する方法を共有するために参加しました。
スピーカー :
Faraz Shafiq, WW Head Product Management, AWS
James Bright, Migration Advisor Lead, AWS
Krishna Srinivasan, Director - Enterprise Architecture, Cloud & DevOps, United Airlines
レポート
お集まりいただきありがとうございます。さて、今回が初めてのイベントという方はどれくらいいますか?複数回参加された方は?90%と5%くらいでしょうか。残り5%はきっと昼食中でしょう。ランチを食べて元気がなくなったら、クラウド移行について話すのが一番いいという格言があります。
冗談はさておき、プロジェクトやタスクを行う場合、それを完了したとき、あるいは完了間近になったとき、もっと良い方法があるはずだ、もっと早く終わらせる方法があるはずだとほとんどの人は思うでしょう。プロジェクトやタスクが完了したら、振り返りをして、特に学ぶことがあるはずです。
新しいプロジェクトであれば特にそうです。何をしようとしているのか、何を目指しているのかを理解する必要があります。AWSのユニークな利点は、何千ものお客様が大規模なトランスフォーメーションを行うのを支援してきたこと、数十万とは言わないまでも、何万もの顧客が小規模な移行を行うのを支援してきたということです。
私たちはこれらの学びを取り入れ、Migration Acceleration Program (MAP) と呼ばれるプログラムを作りました。
500M
これはガートナー社の調査ですが、2023年までに5億もの新しいアプリケーションが構築されるでしょう。これは過去40年間に作られたアプリケーションの数と同じです。
つまりこれは、クラウドを利用した新しいイノベーションの開発ペースが、今後さらに加速することを意味しています。新しい製品、新しいサービス、新しいビジネスのやり方を意味します。
Recent customer examples
私たちは、多くのお客様の素晴らしいサクセスストーリーを知っています。
GE 社は自分たちが IT インフラを管理するビジネスではなく、彼らの目標はエネルギー投資に集中できるようにすることだと気づきました。
500のアプリケーションを AWS に移行することで、リソースを解放し、コスト52%を削減し、データセンターの稼働を87%削減しました。大規模なデータセンターを運営しているわけでもなく、GE 社はエネルギー企業なのです。
私のお気に入りの例の1つがサムスン社です。彼らは大規模で複雑なグローバル・サプライ・チェーンを運営しており、正しい情報を正しいタイミングで正しい頻度で取得することは非常に重要です。
データベースを Amazon Aurora に移行することで44%のデータベースコストを削減し、60ミリ秒以下のレイテンシーでリアルタイムに近い情報を取得できるようになりました。
Why Customers migrate and modernize
あるお客様は、次世代技術に大きく注目しています (例えば、Internet of Things や AI など)。ビジネスの中核となる差別化要因に焦点を合わせているのです。
サプライチェーンの中断やその他のさまざまなタイプの中断は予期せぬ方法でやってきます。
5年か7年前に自動車メーカーに競争相手はどこかと尋ねても、誰もテスラとは答えなかったでしょう。技術に対する考え方が大きく変わるからです。
持続可能性にも大きな注目が集まっています。
AWS はあなたが管理しているのと同じインフラを、88%低いカーボンフットプリントで稼働させることができます。Graviton チップセットを通じてより高い利用率を提供し、再生可能エネルギーの調達に取り組んでいます。
Average realized benefits
私たちは、お客様から多くのことを学びました。そして、お客様が目標を達成するために、どのようなメリットがあるのかを具体的に理解しました。
適切なサイジングやモダナイゼーションへの移行など、他の多くのテクニックを行った多くのお客様は、クラウド移行によって50%以上のコスト削減を達成しています。
また、私のお気に入りの1つは、クラウドに移行することで、アジリティが向上することです。アジリティとは、変化に対してより速く対応することで、平均で75%の向上が期待できます。
ハードウェアは高価でオンオフの切り替えができません。ビジネス戦略に変化があった場合、テクノロジー・インフラが障壁になりかねません。
Andy Jessis Said
Amazon の CEO であるAndy Jesse は、基本的に次の2つのことを行っています。
- 多くの異なることを試す能力を持つべきだということ
- 実験のコストは低くあるべき
最初から正しいことをする必要はなく、できるだけ速く、最も経済的な方法で正しい答えに到達する必要があります。
以前なら新しいサービスを作りたいと思ったとき、どうしていたでしょう。
ハードウェアを購入し、予算を立て、サプライチェーンと相談し、さまざまなサービスを提供するベンダーをすべて把握します。トレーニングも必要です。
AWS ではあれば機能を試してみるだけです。機械学習を始めたければ Sagemaker をクリックして新しいインスタンスを立ち上げるだけです。うまくいかなけばシャットダウンし新しいクラスターを起動します。
これがクラウドのパワーで、実験やプロトタイピングのコストが大幅に削減されます。
Guidance learned from migrating 1,000+ customers
私たち AWS が学んだ大きなことの1つは、正しい答えも間違った答えもないということです。
あなたの特定のシナリオ、特定の状況、あなたの業界によって異なります。そしておそらく最も重要なのは、あなたの従業員と文化です。
まず第一に、当然ながら文化です。
変革に向けた取り組みを確実にするためにできる最大のことは、経営陣の強力なスポンサーシップを確保することです。
この変革のチャンピオンは誰かという問いに答えられるようにしておく必要があります。
2つ目は、目標についてです。
技術的な目標を設定しないことです。
クラウドがビジネスの変革を進めるのに役立つと考えるなら、目標はビジネスの成果に焦点を当てるべきでしょう。
kubernetes を採用し、サーバーレスを導入し、Sagemaker を使用しなければならないかもしれません。しかし、それは技術的なマイルストーンであり、あなたのゴールはビジネス指向であるべきです。
積極的な目標を設定し、それを基本的に全社的にトップダウンできるような目標を設定します。
3つ目は、実行について考えるときに、勢いをつけて失速しないようにしなければなりません。
これは私たちがよく使う言葉で、「アナリシス・マラリシス(分析麻痺)」と呼ばれるものがあります。
移行は数年にわたる取り組みであり、今までやったきたことを変更することは困難です。どのように関与し続けるか、どのようにチームを維持するか計画を立てるはずです。しかし、この場合大切なのは実際にやってみることで学ぶことです。
クラウドへの移行やモダナイゼーションを支援する適切なパートナーの導入などリスクを回避できるテクニックを使って、迅速な POC を実施します。
最良の方法は、小さな勝利を特定し、それから前進することです。
Use the full spectrum of migration patterns
実際、私たちが考える方法の1つは、移行とモダナイゼーションのパターンをフルに活用することです。
典型的なITポートフォリオを見ると、リフト&シフトできるものが必ずあるはずです。
変化率が低く進化していないアプリケーションがその例です。
ビジネス上の差別化ができていないアプリケーションを、モダナイゼーションやサーバーレスへの移行に集中させるのではなく、文字通りリフト&シフトすることで、費用対効果を得ることができます。
私たちは、20% を占める SaaS に焦点を当てています。
SAP はその好例で、自社のインフラや SAP システムを管理する代わりに、SaaS バージョンを利用し任意のタイプのアプリケーションを導入することが可能です。
別の20%はモダナイゼーションです。 United Airlines のようなビジネス・クリティカルなアプリケーションの場合です。発券システム、トラベル・レディ・セット、Covid など、ビジネス上の差別化アプリケーションに重点を置いている場合、これらのアプリケーションは重要であり、その近代化を開始したいのです。
残りの10%はリタイアです。ポートフォリオを見直すと誰も知らないアプリケーションがあるはずです。アプリケーションを見直したり再設計すれば、それらはリタイアできるはずです。
AWS Prescriptive Guidance (APG)
私たちは、強力な IT ポートフォリオ戦略を設計するための様々なツールを提供しています。そのツールの1つが、私たち独自の APG です。これは無料で利用できるリソースです。7つの戦略、50のガイド、200~250のパターンをオンラインでダウンロードすることができます。
APGは、最適化された IT ポートフォリオ戦略の構築を支援する無料のリソースです。
Use both migration and modernization to fully realize cloud benefits
もう一つの考え方は、移行とモダナイゼーションを使い分けることです。
自社でインフラを運用している場合、紫色のバーが標準的なオンプレミスのインフラで、これを管理していることになりますが、人々はいつも他のコストを含めることを忘れます。
サーバーを購入するコストを考えてしまいましが、そうではありません。サーバーやストレージを管理する人、トレーニング、設備の複雑さなどがコストの一部になります。
クラウド移行後がオレンジ色のバーですが、すぐに効果が現れ始めます。最適化、改善、適切なサイジングを始めると、より多くのメリットが見えてきます。
青い矢印の線はアジリティで、ネイティブサーバーレスにフォーカスしていくにつれて、イベントドリブンであるネイティブサーバーレスアーキテクチャに近づくにつれ、ますますアジャイルになり、それはあなたが望むところです。
AWS Migration Acceleration Program (MAP)
これまで述べてきたようなガイダンスや学びが AWS Migration Acceleration Program (MAP) と呼ばれる体系的なプログラムにパッケージ化されています。
これは私たちのフラッグシッププログラムで、あらゆる規模の移行やモダナイゼーションを行っているお客様は、実際にこのプログラムの恩恵を受けることができます。フレームワーク、方法論、ベストプラクティス、ツーリング、自動化など、6つの側面からお客様を支援します。
このプログラムの最大の特徴は、過去に実証済みのアプローチを採用し、3つのフェーズからなる明確なマイルストーン・フォーカス・プロジェクトであることです。
最初のフェーズはアセスメントと呼ばれるもので、AWS のエキスパートがお客様と一緒になって、お客様のアプリケーションを理解し、トータルコスト分析レポートを作成し、ブリーフィングやワークショップを行い、様々なタイプのアセスメントを行います。
次の段階はモビライズです。これは、実際にやってみることで学習します。私たちが行うのは、皆さんと一緒に詳細な計画を立てることです。
そして、最終的には、移行とモダナイズを繰り返し、繰り返し、規模を拡大することです。移行後の運用を行い、常に最適化を行います。
United Airlines 社事例
Krishna Srinivasan 氏の登壇です。
お客様の旅は、毎日、使いやすい .com や受賞歴のあるモバイルアプリなどのデジタルチャネルから始まることが多いのです。
お客様はこれらのデジタルチャネルでフライトの購入をしています。フライトのチェックインや手荷物の預け入れ、機内食の事前注文に、旅行当日や閉店間際にデジタルチャネルを利用しています。
このようなツールや、お客様にタイムリーかつ明確にお伝えするための取り組みが、皆様が望まれるストレスのない旅を提供することを可能にしているのです。
そのため、他社との差別化を図るためにこの技術を維持し、さらに顧客体験と従業員体験に焦点を当てた革新を続けるために、私たちは大規模な変革を開始しました。
2018年から2019年にかけて、オンプレミスのワークロードをすべてクラウドに移行し、新しい機能についてはクラウドファーストのアプローチを採用するという大規模な変革に着手しました。
そのため、私たちは時間を無駄にすることなく、すぐに MAP を活用しました。ワークショップに参加し、我々の準備状況を確認し、移行とモダナイズの戦略を決定しました。
2020年世界がパンデミックに襲われたとき、私たちの業界は最も大きな打撃を受けました 1日のフライト数は5千から千に減少し、乗客数は2%に減少しました。
私たちはすぐに「スクラップ」と呼ばれるモードに移行しました。臨機応変に、今あるもので最善を尽くすという意味です。この危機を無駄にしたくなかったので、APN のパートナーや AWS の技術的な指導を受けながら、MAP への投資を行いました。
私たちは重要なワークロードをクラウドに移行し、運用の軽減と乗客の低負荷を利用し続けました。
旅行需要が回復したときに、これらのワークロードをすぐに拡張できるようにする必要がありました。旅行要件、旅行規制など、世界中の国々から課される新しい要件に迅速に対応する必要がありました。
そのため、AWSと協力して、お客様のニーズに合ったソリューションの提供を開始し、トラベルレディセンターを構築しました。
S3 を使って、ワクチンカード、ヘルプフォーム、エントリーフォームなどのドキュメントを収集し、DynamoDB に分類し、Textract と Sagemaker のモデルを実行して、解析と検証を行うようになりました。
約1900万件の文書を収集し、そのうちの75%が自動化によって承認されました。
これにより、お客様は空港から飛行機の座席までストレスなく移動できるようになりました。
また、代理店は出発のための活動に集中することができ、そのための時間を確保することができます。
同様に、オペレーション面でも、コスト削減と生産性向上を目指し、イノベーションを続けています。その中でも特に力を入れているのが、地上設備へのトラッキングです。これらの資産には何百万ドルもの資金が投入されており、毎年何百万ドルもかけて新しいものを購入しています。
私たちは、IoT Core を利用し、AWS の支援を受けたパートナーとともに、各種要件を満たす調査テレメトリーセンサーを構築しました。2万個のセンサーを設置し、エッジコンピューティングを通してデータをストリーミングし、毎分28ギガの速度でデータを取り込みました。そして、これらの機器がどこにあって、どのようなタスクを行っていて、健康状態はどうか、どこに配置する必要があるのかについての洞察を提供するビジュアルを作成しました。
さらに、このビジュアルを拡張してSagemakerモデルを実行し、これらの機器が次の割り当てに間に合うようにルートを最適化しました。
これにより、追加の機器を購入する必要がなくなり、約1億2千万ドルの節約になりました。
また、これらの機器を探すのに費やしたであろう約130万時間の個人的な時間も節約できました。
Migration readiness asssesment
AWS パートに戻ります。
United Airlines 社やその他多く企業が素晴らしいことを実施していると耳にしました。その答えは、ツール、オートメーション、そして適切なリソースがあるということです。
このツールの1つが移行準備アセスメントです。私たちはチームや専門家と連携して、ビジネスバリュー、人材、ガバナンス、セキュリティ、プラットフォーム、運用の主要なさまざまな側面において、整合性のある計画を策定できるよう支援します。
この移行準備アセスメントを実施すると、客観的なスコアが得られ、組織の健全性と、実際に変革を行うために何が必要かを理解することができます。
私たちは、お客様の変革を妨げるあらゆる種類のブロッカーを取り除くお手伝いをします。その一例として、AWS Application Migration Service があります。ワークロードのマイグレーションとモダナイゼーションを自動化するためのサービスであり、無料サービスです。
AWS やパートナーから様々な自動化ツールが提供されており、お客様にそれらを選択いただけます。
AWS Migration Hub Refector Spaces を使用するとアプリケーションのモダナイゼーションにかかる日数を短縮することが可能です。
そして最後に、おそらく最も重要なことの1つは、トランスフォーメーション成功の鍵はパートナーであると信じています。私たちのパートナーは、IT業界であれ、ドメインであれ、さまざまな専門知識を持っています。 コンピテンシーパートナーに247以上も登録されていることに興奮しています。コンピテンシーを持つパートナー選び活用するだけです。
所感
規模に関わらずクラウド移行を成功させる鍵は、文化・目標・やってみる の3点という強いメッセージでした。
地図を見て目的地を決めるだけではなく、実際に未開の地を切り開きながら地図を更新していくようなチャンレジが必要だと考えます。それを経営陣が様々な面でサポートしてほしいと思います。
United Airlines 社の事例のように AWS を活用することによるアジリティ向上はビジネスの差別化に大きく貢献するはずです。それをぜひ我々 AWS パートナーと手を組んで進めていければ嬉しく思います。
参考
以上、吉井 亮 がお届けしました。